この時期に京都散策は紅葉しかありません。
どこ行っても人が多いですが、地元だからその中からあえて人の少ない場所へ行くのが生きがい甲斐みたいになっています。先日訪れた南禅寺も平日の午前中に関わらずとてつもない人でした。これを数箇所回るなんて恐ろしい。
ひょんな事なから一人の時間が作れたので、実家に帰るついでに8年振りにある紅葉スポットを訪れました。
前夜母と食事の最中に出たキーワードからこの場所を選びました。
8年前は、初めて手に入れたPEN E-P1を持って2回目の秋でした。
前年にも同じ場所を同じ時期に訪れていました。ちょうどその時撮影したのがこれ。
この描写力でカメラにグッと引き込まれた1枚でした。
黒谷さんから真如堂を抜けてぐるり1周のこの場所は、ほとんど外国人もおらず日本人も低い場所で終わっているので、ゆっくりと撮影をして回る事が出来ます。この日も実家に帰る前にスーパーカブを走らせ、正門をくぐったところに駐車。カメラをぶら下げて歩きます。
少し歩くと大きな山門が待ち構えています。
いつの頃からか上がれるようになっており、母曰くあべのハルカスまで見通せるそうです。
もちろん上がる事は無く、お目当の場所を目指して突き進むのみ。
よく晴れた日です。
振り返ると山門が。
いつか忘れましたが、そうだ京都行こうのポスターにも使用されたシーン。
境内も紅葉真っ盛り。
観光客も多く、いつの間にか本堂前が駐車場になっています。そんな本堂前、先ほどの山門を上ったところと同じ高さにあるので、案外こっからでもいい景色が見られたりします。
境内の大きな銀杏の木、今年は葉の付きが良くありません。その木の下を通り真如堂を目指します。
冒頭PEN E-P1で撮った場所へとやって来ました。
相変わらず綺麗な姿です。
そのまま100mほど歩くと真如堂。
あまり黒谷さんから抜けてくる人はいません。真如堂を正面に見て背後に伸びる道は吉田山の宗忠神社へ続く道。あそこは桜も紅葉も綺麗です。
もちろん私はこのまま真如堂へ。
門の前後でもう十分なぐらいの紅葉を楽しむ事が出来ます。
前回も言いましたが、観光地ではここで躊躇なく進む事が大切ですが、たまにはゆっくりしてみましょう。
メインの参道ではなく、一つ外れた道を選択。
今日は何も考えず進みます。
まぁあちこちに色づいたもみじが出迎えてくれます。
間髪入れず出てくるので、いつもとは違った意味でレンズを交換している暇がありません。
三重塔は工事中。
足場を入れないで、と思ったらこんなぐらいしか撮れません。
本堂に近ずくにつれ、紅葉のボリュームも増します。
境内は比較的広く作られているので、人混みに紛れることもありません。ここ真如堂は、観光スポットでは珍しく入山料を取っておられないので、ある意味観光バスグループは来ないのでしょう。
その本堂をぐるっと一回り。
ここら辺でようやくレンズ交換。単焦点レンズで遊びます。
9年前もこの本堂の裏あたりで楽しんだ記憶があります。
京都に住んで長いですが、近場にある穴場スポットというのは生活の一部なのでありがたみはなく、それでもお馴染みの場所と愛着が湧くもんですね。
そのまま真如堂の奥から会津藩墓地の前を通り、黒谷さんへ。
墓地の中を通るので、少々写真は自粛。案外この辺りの方がいいコントラスト出るのですが…。
山の上から見える景色。
遠くに祇園閣からパルスプラザ。さらに奥にはくずはモール。
平安神宮の大鳥居と京都タワーのコラボレーション。
これなら山門からあべのハルカスが見えるのも納得。
小一時間、紅葉を堪能したのでそろそろ実家へと思うと、iPhoneに通知が来ていました。monomaniac garageさんから、以前からご紹介して頂いていたご友人が岡崎公園のイベントに参加されているとのこと。今日はスーパーカブなのでふらっと行ける。
ということで、岡崎公園へと向かいます。
道中、山元麺蔵もグリル小宝も大行列です。
いつのまにか遊歩道になった平安神宮の山道で、クラシックカーのイベントが行われておりました。
大学生の頃、免許取り立ての私はここで京都府警のお縄にかかりました。一旦停止無視で。そんな淡い思い出の場所。当のご本人は少し席を外されておられたので、みやこめっせにスーパーカブを止めてしばし散策。
国産海外古今東西様々な車が並び立っています。
そんな中で私が一番目を引いた、いや一番感動したのがこれ。
タイムマシン。
あ、デロリアン!!
USJでは改造されたものを見ましたが、実車は初めて。
ガルウイングを遠目に見てまさかと近づいたらありました。
オーナーさんはマニアの心をよく理解されており、小道具も秀逸でした。
そうこうしているうちにお会いしたかった大工さんが戻って来られ、スタバのコーヒーをご馳走になり、愛車のミニクーパーの後ろではじめましてから色々なお話をして頂きました。
私の仕事の信念と通づるものがありつつも、様々なご経験から出る言葉一つ一つに面白さを感じました。
そう遠くない未来にお世話になりたいと思った次第です。
コーヒーを飲みながら小一時間じっくりとお話して帰宅の途につきます。
平安神宮とレトロカー。
この100年を凝縮した風景でした。
結局実家には寄らず、祖父の古い京町家に顔を出して妻と娘の待つ我が家へ帰宅しました。
子供が産まれてからぶらっとする事は減りましたが、こんな時間を作ってくれたことへの感謝の1日です。