COVID-19の勢いは凄まじく、1000年続く祭りですら予定を変える状況。
山鉾巡行が延期されたのは、1962年の阪急電車の工事以来。ちなみにその他にも様々歴史上の出来事に交わるように中止や延期があったそうです。この記事を読むだけでも錚々たる顔ぶれ。
ちなみに、昭和3年生まれの祖父に聞いたら、そんな昔のこと忘れたわと一蹴されました。
とは言うものの、祇園祭は本来厄災除去を願って始まったとされる。
現代においても、世界がこのような状況であることを顧みても、実施すべき「祭」であると思う。まぁなんか起きたら伝統も吹き飛ぶ時代なので、そこは粛々と進むべきですが。
さてさて。
毎年のように宵山に出歩いている我が家ですが、悲しいかな今年はそれ自体が飛んでしまいました。そんな中、色々思案して我が家流の祇園祭を行ってきました。
山鉾巡行までも中止にして延伸した阪急電車に乗り、河原町へ。
鴨川を越え、7月後半の割に涼しい参道を歩きます。
ご覧の通り、人がいません。
団体もいないので、本当に歩きやすいですね。
京都っぽいとこ見つけた。
モデルを依頼しましたが、やはり妻と一緒にカメラを向けると、私のカメラを嫌がります。
2人の時はいろんなことしてくれんのに。。。
東大路を左へ。
わお、予想外の行列です。
こんな時なので、人いいひんやろって思ってましたが、いつもより多い気がする。
30分ほど並びました。その間、日傘や冷たいおしぼりのおもてなし。
前回から1年半振りです。
今日はカウンターへ。ほくほくのおいしい白米と味噌カツを頂きます。
なんやかんやおこげも含めて、いつも以上に食べた娘。
ママの鯛のお造りもいっぱいもらいました。
満足のランチタイムを終え、その足で向かいの八坂神社。
忘れがちですが、祇園祭はこの八坂神社の祭です。
柄杓がありませんでした。
ので直接手を洗う。
観光客もまばら。
いつもと違った景色。感染拡大は困りますが、今しかない時間。
昨年、前祭の巡行の際に参加されている中学時代の先生に頂いた霰天神山の粽を返します。
1年間ありがとうございました。
この角度、好きなんですよね。
本殿にお参りします。
もちろん鈴を鳴らすための綱はありません。代わりに手を近づけると鈴の音が鳴るIoT機器が備わっていました。
お参りの次は、隣にある茅の輪くぐりへ。
そこまで気合いいれてお参りすることは少ないですが、今は重みが違います。
まずは妻と娘。
「蘇民将来子孫也」と唱え作法通りにくぐりました。
続いて私と、再び娘。
本殿に続き、しっかりと疫病退散を祈念しました。
舞殿から南楼門をぼーっと見ていると、その隣にいつも見たことのないものが目に入りました。なんと御神輿が公開されています。
いつもはテレビでしか見たことないものですが、こうやって実物で見るのは初めて。
良いもの見られました。
続いて山鉾見学です。
7月10日頃から、四条通を中心に前祭の山鉾の建設ラッシュが始まりますが、今年は前も後もありません。
でも私は知っている。
1年中鉾がある所を。
四条通の南側に、ある新しい建物。
一度は行ってみたい漢字ミュージアムの隣に併設されています。中はお土産物コーナーと、祇園祭の企画展示があります。
こんな風に昔々の山鉾町マップもあったり。
建物の奥にそれはあります。
四条通からも見えるようになっていますが、そう鉾(レプリカ)がある!!
完全体ではないですが、写真の切り取り方によれば十分見応えのある鉾です。
もちろんいつも見ているのと同じサイズ。
装飾品もバッチリ決まっています。
穴場スポットなので、ほぼ人がおらずゆっくりと鉾の見学が出来ました。
本物では決して出来ない、潜ることも下から見上げることも。
なかなかこうやって技術を間近で見ることはありません。
そういった意味では非常に特別感が出ます。
レジ袋有料化で俄然注目を浴びるエコバック。
各山鉾町の紋が並んだエコバックを購入しました。
復活を目指す鷹山の企画展示や、デジタルサイネージなど狭く少ない割に満足感が出るいい場所です。
椅子もあって涼しいので、ちょっとした休憩には持ってこい。
鉾を堪能した後、漢字ミュージアムの中に見える去年の感じ「令」の現物を遠目に眺め、市バスに乗り込み四条高倉へ。
常に歩行者天国の歩道を歩き、次のスポットへ。
一応例年通り提灯が掛かり、祇園囃子が鳴っています。
Apple 京都背に、ルイヴィトンの脇から地下道へ。
お参りして鉾見たら、お次はこいつ。この時期、毎年展示されているミニチュアの山鉾巡行。今年はここでしか巡行は見られません。多くの人が足を止めて、見ていました。
京都経済センターから地上に出て、室町通を北上します。
我が家流祇園祭最後は、祇園祭グルメ。
お昼をたらふく食べたので、膳處漢のしみだれ豚まんはスルーしました。
この夏食べられるかな。
鯉山町へやって来ました。
食後のデザートにちょうどいいやつ。
こちらも祇園祭名物「水あずき」を飲みに来ました。
昨年は前祭の時に来ましたが、残念ながら飲めず2年振りにありつけました。いつもなら買って外のベンチで涼みながら飲むのですが、店内で飲んでゆっくりしていってくださいと言っていただいたので、お言葉に甘えるとお菓子とお茶まで用意してもらいました。
あー美味しかった。
来年は浴衣着ながら飲みたいね。
こんな時だからこそ、祇園祭本来の役割を実感したかもしれません。
毎年やってる事ができないのは残念ですが、工夫次第でなんとでもなります。形よりも中身が大事です。
素戔嗚尊にお祈りしましょう。
あ、粽どっかで手に入れなきゃ。