マロン。
妻の実家にいるミニチュア・ダックスフンド。とても可愛い。
彼と初めて出会ったのは、ちょうど2年前。
妻と付き合ってから、毎晩の電話には声だけの登場はしばしばありましたが、ようやく会って頭ワシャワシャしたのが昨日の事のよう。
しばしばある電話から聞こえる声。
玄関先でワンワン吠えながらおやつを食べたり。10歳を越える成犬なのに、腕白坊主。
夏に家に行った時、ついに遊べました。
ご飯を待っている間、ひたすら撮っていました。
団地住まい、ハムスターぐらいしか飼えなかった僕にとって、家の中に犬がいて家族のように接してくるのがとっても新鮮で楽しかった。
開けて新年。
初めて家に泊まることになり、ひたすら遊びました。
朝は眠たくて。
たくさんのコスプレも見せてくれました。
たくさんの愛くるしい顔に仕草。
ただ、昨年末までに老化に病気、手術を経て、ミニチュア・ダックスフンド特有のヘルニアが悪化。
後ろ足が麻痺し、引きずって歩くことしか出来なくなってしまいました。
2015年、最初の1枚はマロさんでした。
2年前に比べ、食欲は落ちたりはしましたが、しっかり食べていました。
800枚近くある中で一番好きかもしれません。
この日、たまたまお互いに連休だったので、オクトーバフェストに行きたくて奈良に行くことに。
給料日前ということもあり、オクトーバフェストは断念。なのに、何故か奈良には行きたくて。
前日の23日。
妻から、マロンの調子が悪いとの連絡が。晩ご飯を食べながら、無意識にマロンの写真を見返していました。
そして24日。
奈良に着いて家へ。
扉を開けると、僕達の帰りを待っていたかのように、玄関でマロンがこちらを向いていました。
体全体を使って呼吸。
1枚だけ妻とツーショットを撮って、写真はやめました。
食欲もあまり無いようでしたが、僕の手からお菓子を食べて水を飲んで。少し安心しました。
お母さんと妹さんが帰宅。
妻と3人揃って買い物に行く予定だったので、僕はお留守番。京都から持っていったBeatlesのレコードを聞いていました。
18:50。
Abbey RoadはGolden Slumbersをゆっくりと流していました。
3人が買い物に出かけようとしていたその時。
マロンの容態が急変。大きく息を吐き出すように、3人の腕の中で静かに旅立ちました。
たらればを言えばキリはありませんが、たまたまみんなが居る時に、たまたま僕達が奈良に居る時に。
奇跡としか言えない確率で。きっとマロンが全てを待っていてくれたんだ。
翌日、ペットの火葬が出来るということで、家で最後のお別れでした。
骨になった後も、あの可愛い顔が浮かんできます。あんなにずっしりしていた体が小さな壺に収まりました。
あっという間、なのに相当深いそんな2日間。
妻やお母さん、妹さんの姿を見て、マロンが家族の一員かけがえのない存在だったんだと思いました。
ただ、こんなに愛されて亡くなっていくことが出来てマロンは幸せだったに違いありません。
たった2年一緒だった僕もどうしていいのか分からず、それでも心がぽっかりあいたように。
きっと、僕も彼の家族になれたからでしょう。
この半年は歩くことするままならなかったけど、きっと天国では走り回ってるはず。
マロさん、楽しい思い出ほんまにありがとう。
何十年後かはわからんけど、そっちの世界に行く時、その時はどうぞよろしくね。